よく「子供が2歳までだったらタダだから(値段が安いから)、それまでに海外旅行に行っておけばお得よね」なんてことを言っているママ達の会話を耳にしたことがありませんか?
今回はそれは本当にお得なのかどうかということをお話したいと思います。
長時間フライトは子供ストレス大
ファミリーに大人気な中距離便(ハワイ・グアム・シンガポールなど)には、これでもかというほどの幼児、場合によっては、まだヨチヨチ歩きの赤ちゃんまで搭乗しているのをよく見かけます。
別にそれ自体には何も思いませんが、一旦子供がグズり出したらどうしますか?
少し前も作家のさかもと未明さんや堀江貴文氏がこの件に対して発した発言が話題となりましたよね。基本的には、私は、お得だから今のうちという考えで子供を連れ回すことに対しては反対です。
羽田発の深夜便に乗った際、やはり数組の赤ちゃん連れのファミリーが搭乗されていました。乗り慣れない飛行機で、しかも日常よりも気圧が低くなる機内でうまく寝入ることのできない赤ちゃんは、当然のごとく泣き出します。
それはもう赤ちゃんにとっても計り知れないほどのストレスでしょう。機内全体に響き渡るほどの鳴き声です。お母さんも何とかして泣き止ませようと必死です。そんなお母さんの苦労を知ってか知らずか、心無いことを発する人がいるのも事実です。
深夜便で赤ちゃんがぐずるのは当たり前
ただそれは当然の結果なのかもしれません。お得だからと言って夜中の便に乗せてしまっては赤ちゃんがグズるのは自明の理なのです。
なぜなら普段ならとっくに夢の中であるはずの時間に、常にジェットエンジンの騒音と、低い気圧、体を伸ばすことのできない窮屈な環境では大人だって嫌になってしまいますよね。
そんな時にシートベルトサインが出た日には目も当てられません。
赤ちゃんだから泣いても良いというのは、公共の場においては決して通用するものではありません。ましてや飛行機という閉鎖空間の中ではそんな理屈は通用しません。子供を飛行機に乗せる場合は、親御さんがその辺をきちんと理解した上で決めたほうが良いのかもしれませんね。
突然の発熱!結局ホテルにずっといるハメに…。
そんなストレスフルな環境をどうにか乗り越えて現地に着いたら突然の発熱!なんてことを耳にしたことはありませんか?
飛行機での移動で赤ちゃんはクタクタです。赤ちゃんがクタクタになったあとどうなるかというのは、子育ての経験をされたことがある方ならすぐにピンとくると思います。そう、発熱するんです。
それで結局、ホテルでぐったりしたわが子と過ごしているうちに帰国の日が来てしまったとなっては、お得どころの話ではありません。結果としてきつい思いをして飛行機で移動しただけなのですから。
国際線は国内線とは比較にならない
国際線の飛行高度は国内線のそれとは比較にならないほど高い位置を飛びます。機内の気圧は低いというのはよく知られているのですが、酸素濃度が地上よりも低くなっているということはあまり知られていないように思います。
その上に長くても2時間半程度の国内線に比べ、4時間以上という国際線の飛行時間(中距離便)という点から考えても、2歳に満たない子供を必要のない理由で飛行機に乗せるのは、別のポイントから考えても避けたほうが良いと私は思っています。
小さな子供連れの旅行は本当に得か?
早く外国の景色を見せてあげたいと思う親心は私にもわかりますが、お得と理由で行くのは、決して結果的にお得ではないと思っています。
私が初めて子供を海外に連れて行ったのは、5歳の誕生日を迎えてからでしたが、5歳になるとその時の旅行のことを少しは覚えています。
もう4年前のことですが、今でもその時の話をすることがあります。おそらく2歳前に連れて行った海外旅行では、覚えている子供のほうがまれでしょう。深層記憶に刻まれるという意見もあるかもしれませんが、その信ぴょう性は定かではありません。
せっかくの海外旅行ですから、気持ちよく、思う存分楽しみたいものですね。