タジキスタンという国を聞いたことがあるでしょうか。旧ソビエト連邦の国の一つで、ソ連崩壊時に、独立国として成立しました。
今日は、たまたま、タジキスタンからやってきた人と話をする機会があり、その大統領制と政治について人民がどう感じているのかについて、話を聞くことができました。
中央アジアの国、タジキスタン
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タジキスタン共和国は、中央アジアに位置する小さな国です。1994年に旧ソビエト連邦から独立しました。旧ソビエト連邦国のなかでも最も貧しい国の一つと言われます。
タジキスタンという国は、日本から見るとあまりなじみのない国です。中国と国境を接しているので、中国のタクラマカン砂漠をずっと西に向かうとタジキスタンがあります。
相次ぐ憲法改正により大統領任期を延長
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旧ソビエトの崩壊後、タジキスタンでは共和制がしかれています。大統領に就任したのは、エマモリ・ラフモン氏です。彼はとても独裁的な大統領として知られていて、大統領の任期を伸ばすために憲法を何度も改正したといいます。
一番最近の選挙は、2013年に行われましたが、その選挙は「民主的選挙の標準を満たしていない」と、欧米諸国からは指摘されています。
ロシアへの出稼ぎ労働者が支える経済
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タジキスタンは、旧ソビエト連邦国のなかでも、現在最も貧しい国の一つと言われています。約100万人が、出稼ぎでロシアで働き本国に送金し、その額がGDPの約半分を構成しているといいます。
タジキスタン大統領選挙(Tajikistani presidential election)
ロシアに出稼ぎに出るタジキスタン人も、ロシアでは差別的な扱いを受けているそうです。
大統領任期は2020年まで
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先の憲法改正で、大統領任期が7年に延長されたので、エマモリ・ラフモン氏の今回の任期は2020年までです。その後は、息子を大統領に当選させようとするのではないかという見方もあります。
彼の息子は、30歳手前の若さにして、将軍職にあり、汚職を防ぐための部門長職にあるといいます。シニカルな見方をすれば、これはかなり皮肉的なポジションだといえるでしょう。
タジキスタンが、貧困から抜け出すためには、大きな革命的イベントが必要なのかもしれません。
私たちにとって、民主主義とは、とても当たり前のことになっている現代ですが、まだまだ世界には当たり前の「民主主義」が存在しない国がたくさんあるものです。